NPOの運営に関するQ&A

【契約一般】

契約書を作成しないと契約は成立しないのでしょうか?

そんなことはありません。契約は、原則として口頭でのやりとりで合意に至った場合も成立します。ただ、万一契約に関して紛争になり、訴訟等になれば、当事者間で言った言わないの水掛け論となる可能性がありますので、やはり契約書を作成しておいた方が良いでしょう。契約書は、取り決め内容の証拠、紛争発生時の解決指針、債権債務(権利義務)の明確化などの機能があるといえるでしょう。なお、契約の中には書面を交わさなければ契約が成立しないものもあります。例えば、民法上の保証契約等がそれにあたります。

一度締結してしまった契約についてこちらの都合で反故にしたいのだが可能でしょうか。どうすればよいですか?

代表権限のある者の署名または記名押印がなされると契約の成立が書面上も明らかとなり、通常、一方的な都合での解約・解除はできません。契約内容の中に、中途解約や解除の規定があれば、その規定に従って解約・解除することになります。
もっとも、契約類型によっては、契約書で定められた中途解約や解除の規定の他に、法律の規定上、解除等の規定が存在することもあります。例えば、委任契約であれば、各当事者はいつでもその解除をすることができます。
ただし、この場合でも相手方に不利な時期に解除をしたときはその当事者の一方は、相手方の損害を賠償しなければならないとされています。  
そのような規定で一方的に解除できない場合は、相手方と協議して合意の上解除するしかありません。

契約書はスタッフが締結しても良いでしょうか?

契約の締結権限を持っているのは、基本的にはその団体の代表権を持った人です。ただ、契約締結権限がその団体の代表権を持った人からスタッフに対しても与えられているときは、そのスタッフも契約を締結することができます。例えば、規模の大きい会社などでは、職務権限規程などで、契約金額に応じて、部長や課長に契約締結権限が与えられていることが多くあります。

先方から送られてきた契約書のまま契約することに問題はありますか?

一般的には、相手方が作成した契約書は、相手方に有利に作成されていることが多いといえます。後になって、思ってもみない不利益を受けることがないよう、十分に確認し、不利益な点は指摘して修正を試みたほうが良い場合が多いと思われます。

「合意管轄」って何ですか?

相手方との間で何らかの紛争が生じた場合に当事者間の話し合いで解決できれば良いのですが、解決できない場合は、裁判等で解決を図ることになります。実際に裁判を行うとき、民事訴訟法では原則として、@被告の所在地を管轄する裁判所、またはA紛争(事件)と人的あるいは物的に関連する土地を管轄する裁判所のどちらかを選んで訴訟等を提起することになっています。
したがって、相手方が遠方に居住している場合等は、相手方の所在地を管轄する裁判所に訴訟を提起しなければならず、出頭するための交通費や弁護士の日当等様々な費用がかかってしまうこともありえます。
そこで、自らに有利な場所で裁判をできるように、裁判を行う裁判所をあらかじめ合意しておくことを、「合意管轄」といいます。
合意管轄の条項としては、「本契約に関する一切の紛争については、東京地方裁判所を第一審の専属管轄裁判所とする」のように記載します。