NPOの運営に関するQ&A

【労務(ボランティアの方との付き合い方)】

ボランティアとスタッフの違いは何ですか?

大きくわければ、労働者かどうかの違いです。一般にスタッフと呼ばれる人は、団体に使用され賃金を支払われている人ですから、労働基準法や労働契約法上の「労働者」に該当し、労働法が適用されます。他方、いわゆるボランティアは「労働者」にはあたらないと判断されることが多く、その場合、労働法の適用はありません。ただし、活動経費や謝礼が支払われる有償ボランティアについては、個別具体的事案によりますので、注意が必要です。
労働者かどうかをどのように判断するのかについては、1985年労働省労働基準法研究会報告「労働基準法の『労働者』の判断基準について」では、次のような点が判断要素であるとされています。これらにあてはめるなどして個別に判断することとなります。
(主要な判断要素)
● 仕事の依頼への諾否の自由
● 業務遂行上の指揮監督
● 時間的・場所的拘束性
● 代替性
● 報酬の算定・支払方法 (補足的判断要素)
● 機械・器具の負担、報酬の額等に現れた事業者性
● 専属性等

ボランティアの方を採用するのに、何か手続きとかは必要ですか?

契約書を作成しておきましょう。有償なのか、無償なのか。費用負担はどうなるのか。雇用契約なのか、業務委託なのか請負契約なのか。どのような立場で、いつからいつまで、どこでどのようなことをするのか。このような内容をあらかじめ明らかにして契約を締結しておきましょう。ボランティアの受入条件を明らかにするためだけでなく、後日「話が違うじゃないか」といったトラブルを防止するためにも必要です。
また、活動中にボランティアの方が被った被害(ケガや事故)について、免責の同意を得ておいたほうがよいでしょう。具体的には、団体の免責事項に同意する旨を規定した同意書のような書面を提出してもらうといったことです。
もっとも、「一切の責任は負いません」というような定めは、争いになった場合に無効と判断される可能性がありますので、団体の責任を合理的な範囲に限定することにとどめるなどの注意が必要です。

ボランティアの方が起こした事故や不祥事について、団体も責任を負うのでしょうか?

ボランティアの方が事故や不祥事を起こした場合、本人は民事責任、刑事責任を負う可能性があることはもちろん、団体が使用者責任を問われることも考えられます。団体が使用者責任を負うかどうかは具体的な事案により、すべての事案において必ず団体に法的責任が及ぶというものではありませんが、そのような場合であっても、起きてしまった事故や不祥事の解決に努めることが社会的責任として求められます。
ボランティア保険も普及していますので、活用の検討もすべきでしょう。

ボランティアの方による事故を防止するために何かしておいた方が良いことってありますか?

ボランティアの方々により一層活躍していただくためにも、研修や必要な教育を行うことによって、団体自身だけでなくボランティアの方々にも事故や不祥事の防止への意識を高めてもらうほか、事故発生時の対処方法の訓練やマニュアル作成、緊急時連絡体制の整備等の体制を整えておくことが望ましいでしょう。